桜だ!満開だ!
『鶯の 木(こ)伝ふ梅の うつろへば 桜の花の 時かたまけぬ』(万葉集:作者不明)
関東地方、桜が満開です!(だと思う。)
・・・・・・
「そうだ!安房神社へ行こう!」
そうなんです。安房神社の参道は、まさしく「桜のトンネル」。
いろんな神社で、桜が見ごろなんだろうけど、
最近行ってなかった『安房神社』。
久しぶりにお参り、かつ、お花見も兼ねて、行ってまいりました。
阿波国から、やって来たのです。
『安房(あわ)神社』
[所在地]千葉県館山市大神宮589番地
[電車利用]東京駅~京葉線「内房特級さざなみ号」で
「館山駅」(約2時間)~JRバス「神戸経由・安房白浜行」(約20分)
「安房神社前」下車
[車利用]「館山自動車道」~「富津館山道路」終点「富浦」
~「国道127号線」館山・白浜方面へ
[御祭神]
『上の宮』(本宮)
「主祭神」
・「天太玉命」(あめのふとだまのみこと)
=日本の全ての産業創始の神
「相殿神」
・「天比理咩命」(あめのひりとめのみこと)
=天太玉命の妃神
・忌部五部神
「櫛明玉命」(くしあかるたまのみこと)=出雲(島根県)忌部の祖
=装飾・美術の神
「天日鷲命」(あめのひわしのみこと)=阿波(徳島県)忌部の祖
=紡績・製紙業の神
「彦狭知命」(ひこさしりのみこと)=紀伊(和歌山県)忌部の祖
=林業・建築業・武器製造業の神
「手置帆負命」(たおきほおいのみこと)=讃岐(香川県)忌部の祖
=林業・建築業・武器製造業の神
「天目一箇命」(あめのまひとつのみこと)=筑紫(福岡県)・伊勢(三重県)忌部の祖
=金属鉱業の神
『下の宮』(摂社)
[御祭神]「天富命」(あめのとみのみこと)=天太玉命の孫神
「天忍日命」(あめのおしひのみこと)=天太玉命の兄弟神
『厳島社』(末社)
「市杵島姫命」(いちきしまひめのみこと)=海上交通を守護される海の神
『琴平社』(末社)
「大物主神」(おおものぬしのかみ)=海上交通・航海安全の神
※『上の宮』御主祭神「天太玉命」
神代の昔、天照大御神のお側近くにお仕えになられた神様。
中臣氏と共に、朝廷の祭祀を司った斎部氏(忌部氏)の祖神にあたられます。
祭祀に必要不可欠な鏡や玉、神様に捧げる幣帛・織物、武具、社殿の造営などを
司られておられることから、
「日本における全ての産業の総祖神」
として、崇敬されています。
[御由緒]
安房神社の創始は、2670年以上前に遡り、
神武天皇が初代天皇として御即位された皇紀元年(西暦紀元前660年)と
伝えられています。
神武天皇のご命令を受けられた天富命(下の宮御祭神)は、
肥沃な土地を求められ、初めに阿波国(徳島県)に上陸。
そこに麻や穀(カジ=紙などのの原料)を植えられ、
開拓を進められました。
その後、天富命御一行は、更に肥沃な土地を求めて、
阿波国に住む忌部氏の一部を引き連れて、海路黒潮に乗り、
房総半島南端に上陸され、ここにも麻・穀を植えられました。
この時、天富命は、上陸地である布良浜の男体山・女体山に
御自身の御先祖にあたる「天太玉命」「天比理刀咩命」を
お祀りされており、これが安房神社の起源となっています。
その後、奈良時代に、現在の場所に遷座され、
「天富命」「天忍日命」をお祀りする『下の宮』も造営されました。
平安時代には、『延喜式』の『神名帳』に記載された式内社となり、
その中で、特に霊験著しい『名神大社』として朝廷から手厚い祭祀を受けていました。
また、この時代から、『安房国一之宮』としても、広く庶民の崇敬を集めています。
安房(あわ)とは、阿波を起源としてたんですね。
それでは、今日はこれまで。
次回も『安房神社』のお話が続きますよ。
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